第2 節消費税の計算
1 原則
< 図1 - 1 >
卸売業者 当社 消費者
( 問屋さん) ( お客さん)
仕入 売上
220円 330円
当社の納付税額=
お客さんから受取った消費税- 仕入れのときに支払った消費税=
3 0 円- 2 0 円 = 1 0 円
消費税は、どのように計算されるのだろうか。ここでは、細かいことは無
視して、全体像をつかんでいきたい。< 図1 - 1 > を参照してほしい。当社
は中央にあり、左に卸売業者、右に消費者がいる。ある商品( 例えばりんご)
を2 20 円で買ってきて、お客さんに3 30 円で販売した場合を想定してみよう。
すると当社は、消費税だけを考えてみると、お客さんから30 円預って、卸売
業者へ20 円支払っていることがわかる。差額の10 円が手許に残っている状
態である。まさにこの10 円を納税しましょうというのが、消費税なのである。
ちなみに、< 図1 - 1 > では、りんごを買った消費者が3 0 円負担してい
るが、実際に国への納税は当社が1 0 円、卸売業者が2 0 円、行うことにな
る。卸売業者は、当社へ販売したときに、当社から2 0 円預っているからで
ある。
それでは、実際の計算過程について、< 設例1 - 1 > を用いて解説するこ
ととする。